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つねかわ司法書士事務所

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株式交換と登記(1)

株式交換とは、株式会社がその発行済株式の全部を他の株式会社又は合同会社に取得させること、具体的にはA社がB社の株主よりB社の株式を譲り受け、その対価としてA社の株式等をB社の株主に譲渡するというもので、M&Aの一種です。株式交換は100%子会社を創設する場合に利用されます。株式交換をお行う場合は、当該株式会社の発行済株式の全部を取得する会社(株式会社又は合同会社に限る。)との間で、株式交換契約を締結しなければなりません。 株式会社が株式交換をする場合において、株式交換完全親会社が株式会社であるときは、株式交換契約において、会社法768条1項各号に掲げる事項を定め、また株式交換完全親会社が合同会社であるときは、株式交換契約において、会社法770条1項各号に掲げる事項を定め、その効力発生日に、株式交換完全子会社の発行済株式(株式交換完全親株式会社の有する株式交換完全子会社の株式を除く。)の全部を取得します。 この場合には、株式交換完全親株式会社が株式交換完全子会社の株式(譲渡制限株式に限り、当該株式交換完全親株式会社が効力発生日前から有するものを除く。)を取得したことについて、当該株式交換完全子会社が会社法第137条第1項(譲渡制限株式取得者からの承認の請求)の承認をしたものとみなされます。

株式交換完全親株式会社は、効力発生日の前日までに、原則、株主総会の特別決議によって、株式交換契約書の承認を受けなければなりません(会社法第795条1項)。ただし、株式交換完全親株式会社が種類株式発行会社である場合において、株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等が株式交換完全親株式会社の株式である場合には、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存在しない場合を除き、第768条第1項第2号イの種類の株式(譲渡制限株式であって、第199条第4項の定款の定めがないものに限る。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が2以上ある場合にあっては、当該2以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議が必要です。

株式交換完全子会社が株式交換完全親株式会社の特別支配会社である場合には、上記の株主総会の決議等は不要です(会社法第796条1項、略式株式交換)。ただし、株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等の全部又は一部が株式交換完全親株式会社の譲渡制限株式である場合であって、株式交換完全親株式会社が公開会社でないときは、株主総会の決議を省略することはできません。

また、「株式交換完全子株式会社の株主等に対して交付する株式交換完全親株式会社の株式の数に1株あたりの純資産額を乗じて得た額」の、「株式交換完全親株式会社の純資産額として法務省令(会社法施行規則第196条)で定める方法により算定される額」に対する割合が5分の1(これを下回る割合を株式交換完全親株式会社の定款であ定めた場合はその割合)を超えない場合には、株式交換契約書の株主総会の決議などは省略できます(会社法第796条3項、簡易株式交換)。ただし法務省令(会社法施行規則第197条)で定める数の株式(株式交換契約書の承認に関する株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)を有する株主が会社法第797条第3項(株式交換する旨の株主への通知)の規定による通知又は公告の日から2週間以内に株式交換に反対する旨を存続株式会社等に対し通知したときは、当該存続株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、株式交換契約書の承認を受けなければなりません。

会社法では、対価の柔軟化により、株式交換をする場合において、株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等が株式交換完全親株式会社の株式その他これに準ずるものとして法務省令(会社法施行規則198条)で定めるもののみである場合以外の場合又は第768条第1項第4号ハ(株式交換契約新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるとき)に規定する場合の株式交換完全親株式会社の債権者は、完全親株式会社に対し、株式交換について異議を述べることができます。 この場合には、完全親株式会社は、会社法第799条2項各号に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければなりません。なおこの債権者が異議を述べることができる期間は、一箇月を下ることができなません。完全親株式会社がこの公告を、官報のほか、会社法第939条第1項の規定による定款の定めに従い、同項第2号又は第3号に掲げる公告方法によりするときは、知れている債権者に対する各別の催告は省略することができます。 債権者がこの異議申述申出期間内に異議を述べたときは、完全親株式会社は、当該株式交換をしても当該債権者を害するおそれがないときを除き、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければなりません。