電子署名について


※特例方式を使えば登録免許税を安く上げることができます。

登記を書面で申請する場合、契約書等の添付書類に押印された印影や自署をもって、その書類が作成権限を有する者の意思に基づいて作成されたものであることを確認しますが、インターネット経由で登記を申請する場合、書面ではなく電磁的記録に記録された情報を送信することとなるため、この記録に自署や押印をすることができません。そこでインターネット経由で申請する場合には、この自署や押印に代えて電子署名という技術を用いて、その記録の真正担保を図ります。電子署名はオンライン申請以外に、国税電子申告や電子入札、一般の電子商取引などでも利用できます。

一般の電子商取引を例に電子署名の仕組みを説明します。
電子署名をするためには、文章を送信する側が、まず秘密鍵と公開鍵という文章を暗号化するプログラムを専用のソフトウエアを使って作成し、本人しか知りえないパスワードと秘密鍵を使って文書を暗号化します。このパスワードと秘密鍵を使って暗号化する技術のことを電子署名と言います。そして(1)電子署名により暗号化された文章と(2)公開鍵、(3)暗号化していない元の文章をセットにして取引先へ送信します。取引先では、送られてきた(2)公開鍵を使って(1)暗号化された文章を復号(暗号化前の文章に戻す作業)し、(3)の暗号していない元の文章と照合して内容の同一性を確認します。

ただし取引先が受信した公開鍵が、送信者が作成した公開鍵であるか否かを受信側において確認する方法がないと、送信者の成りすましでないかどうかを確認することが出来ず、その文章の真実性確認は完結しません。そこで設けられた制度が、電子認証制度というものです。はじめに秘密鍵と公開鍵を市販のソフトウエアで作成した段階で、公開鍵を認証機関へ提出します。認証機関では厳格に本人確認を行い、本人に間違いないことが確認できれば、公開鍵を登録し、電子証明書というものを本人のもとに送付します。この電子証明書は、書面で取引する場合の印鑑証明書に代わるものですが、電子証明書は印鑑証明書のような紙ではなく、デジタルデータで構成されており、この中に認証機関に届け出た公開鍵が格納されています。電子商取引をする者は、この認証機関より送られてきた電子証明書と、秘密鍵により暗号化した文章、元になる文章をセットにして取引先に送信します。データを受信した取引先は、電子証明書から公開鍵を取り出して、秘密鍵により暗号化された文章を復号し、元の文章と照合して内容の同一性を確認します。また電子証明書には公開鍵の持ち主を証明するための情報が含まれていますので、取引先は取引の相手方本人が作成した文章であることが確認できます。
電子証明書には有効期限が設定されており、電子文書を受信する取引先は、公開鍵を登録されている認証機関にオンラインで照会することで、有効期限が切れていないかどうか、電子証明書の内容に変更が生じていないかどうかといった確認をすることができます。

電子証明書は、個人の場合は公的個人認証サービスで電子証明書を取得し、法人の場合は電子認証登記所で電子証明書を取得します。公的個人認証サービスはお住まいの市区町村窓口にて対応しており、住民基本台帳カードに電子証明書が格納されます。ただし市区町村が住基ネットに加入していないなどの理由により住基カードを取得できない場合は、特定認証業務を行っている業者を通じて電子証明書を取得します。電子認証登記所は、法人の本店所在地を管轄する法務局が窓口となっており、この法務局を経由して電子認証登記所に法人の公開鍵の登録し、電子証明書が発行されます。


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